日本での暮らし

無差別殺人の餌食になりかけた話

それは2011年のクリスマスイブのことでした。

当時、某新宿の巨大デパートのデパガをしていたので、クリスマスシーズンはかき入れ時。

11月に聴くクリスマスソングはほっこりするけど、12月に入ると戦闘モードになり、クリスマスには販売員はもうロボットにでもなったつもりでいないとすり減ってしおしおのパーになってしまうのです。

しかし私が働いていたのは超絶オシャレな髪飾り屋さんだったのでクリスマスめがけて買い物しに来る一般の方の感性の、箸にも棒にもフォークにも掛からないなんてことがしょっちゅうあって、

いわゆるダイヤモンドのプチネックレスとか売ってるお店の人達とは違う疲れ方をしておりました。

ああ、あと一日でクリスマスが終わる!明日の今頃にはもう、クリスマスソングから解放される!

そう思って日本橋駅で銀座線から東西線に乗り換えようとホームを歩いていた時

ドン!

電車待ちをしている男性が線路に私を落とそうとぶつかられました。

その5秒後にトレインがアライバル。

運良くヘロヘロに疲れてゆっくり歩いていたためつま先がホームから飛び出すぐらいですんだのですが、

少しでも早歩きしていたら

守谷天由子 享年24

になっていた所でした。

ちなみに突き落とそうとしたのは補聴器をつけた30歳前後の男性。

きっと、浮かれた世の中に大して不満が鬱積していたのでしょう。

はい、わたしもです。日本のクリスマス、きらい。

仮に私が死んでも、人が来たのわかりませんでした〜とか言ってきっと事故扱いだったんだろうな。と思うと未だに怒り心頭!もっと不便になっちまえその身体!

と思います。

今思えば、ご先祖様に漁師なんていないはずなのに宵越しのことはよお知らんばい的生き方の軸になっているのはこの出来事なんじゃないかな?と思ったので改めて書き留めてみました。

ちなみにですが、ホームの下には万が一の時用にところどころに空洞がある。

というのを中学生の時に既に知っていたので仮に落ちててもなんとかなってたかもしれない。です。

それで色々訴えたらお金もらえてたりして

と思うと。。。惜しいことしたなぁ。なんちゃって。

せめて ’’補聴器から延々とクリスマスソングが流れる刑’’ に処したい所ですね。

幸か不幸か、九死に一生事件は日本以外でもまだあるので乞うご期待くださいませ。

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守谷 天由子
ギリシャとアイルランドの両親を持つ明治の文豪、小泉八雲 (Lafcadio Hearn) の孫の孫の守谷天由子(もりやあゆこ)です。 文系か理系かと言われるとアート系のジュエリーデザイナー。 八雲と同じく異文化に触れる旅やウィスキーが大好き! 2017年に5カ国に渡る足跡ツアーを4ヶ月かけて自力で回りました。 道中出会ったアイリッシュ夫と海辺の町で暮らしています。