ご先祖様の小泉八雲 ( Lafcadio Hearn ) が一文無しでやってきた街、シンシナティはオハイオ州の最南端にあり、幅500mほどのオハイオ川を隔ててケンタッキー州と隣り合わせの街です。
滞在費を少しでも安くすべくケンタッキー州でもAirbnbを探したらそれがアタリでベトナム人の私と同い年の新婚夫婦とそのお母様の暮らしているお家のリビングのソファで1週間寝泊まりさせてもらっていました。
ホストファミリーは全員とっても親切!
フルーツ買い過ぎたからよかったら食べて!
コーヒーいれるけどのむ?
車だすけど乗ってく?
最近仏教からカトリックに改宗したんだけど日曜の朝のミサ行ってみる?
ビール飲もうぜ!
ととってもフレンドリー。
甘えまくりました。
お母様は70代。
ベトナム戦争中に息子2人とボートピープルとしてやってきて、こちらで出会ったベトナム人と再婚して産まれたのがホストをしてくれているの息子さん、リー。
リーにはお兄さんが2人いるのですが
「お父さんはそれぞれちがうのよ。えへっ。」
と独特の聞いたことないなまりの英語で話すとってもかわいらしいおばあちゃん。
リーはドッグブリーダーで奥さんのホンはネイリスト。やはりボートピープル2世だそうです。
その年の1月に初ベトナム旅行をしたばかりだったのでベトナムの話で盛り上がったり、なぜシンシナティに1週間も? の内訳を話すととても興味を持ってくれました。
余談ですがお家は割と大きな通りに面していて道もわかりやすい(だから選びました。)ので車でアメリカ横断旅行中の人の滞在が多いのだとか。
そういう人は1泊しかしないし顔を合わせないこともあるので私のようにシンシナティという街そのものに目的を持ってくる人は珍しいそうです。
そんなホスピタリティ溢れるホストが暮らすAirbnbの滞在中にはオハイオ川で行われる全米最大の花火大会があり(知らずに計画してた。)
「親戚や友達がいっぱいきてバーベキューするから一緒にどう?」
と誘ってくれました。
「もちろん!買い出しや仕込みも手伝うよ!」
ということで大量の肉や立派なトウモロコシを買い込みバーベキュー。
日中にはお金のかかった飛行機の広告が何度も。
飛行機見切れててすみません。
スケールの大きさにUnitedなStatesを感じます。
ベトナム人から見ると東アジア人なのはすぐわかるそうなのですが大量のベトナム人に混じる私は
「なんか都会っぽいベトナム人の女の子もいるんだな。」
と同じく滞在中のアメリカ人にはしばらく思われてたようです。
花火は言わずもがな豪華で橋から放った滝をイメージした花火が名物だそう。
乱視なのでちょっと辛かったです笑
さて、目と鼻の先でどでかい花火がバシバシ打上るのですが滞在中のアメリカ人がなんと
「ヒロシマー!Wooooofuuuuuu!! 」
と叫びやがりました。
彼はわたしが日本人と知ってるはずなので、なんて失礼な人だろうとは思いますが、お喋りする労力がもったいないのでスルーしていた所
「Stop to say that! ( そんなこと言うんじゃねーよ!)」
というリーの強い言い回しながらも、優しさのふとーい柱がある一言にほろっとしました。
小泉八雲は1904年9月26日、ちょうど日露戦争が行われている頃に亡くなったのでベトナム戦争はもちろん太平洋戦争も肌で感じてはいません。
(ちなみにイケメン曾祖父の巌は太平洋戦争勃発前40歳で夭逝しています。)
シンシナティで暮らしていた当時、違法とされていた黒人のアリシア マティ フォリーと結婚(黒人牧師によるヴードゥー教式で)したことをきっかけに職を失い、結婚生活自体も2年と短いものでした。
2017年に様々な国籍の人が暮らし、結婚し、自由を詠うアメリカをどんな気持ちで見つめているのだろう。
と大量のベトナム語が飛び交う中でド派手な花火越しに空を見上げるのでした。
写真じゃなかなか伝わらない、名物の滝花火。
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