ギリシャ旅

小泉八雲おじいさま生誕の地、レフカダでの首痛が引き寄せた奇跡

この記事は2019年6月9日から7月2日、小泉八雲 ( Lafcadio Hearn )の生誕祭をスケジュールに組み込んで滞在した2度目のレフカダのお話です。

レフカダ関連の記事はタグでまとめてあります。

 

前回、はじめて訪れたときは2泊しかしなかったのでホテルで過ごしました。

が、今回3週間もホテルで過ごせる程余裕がない&ギリシャは世界3大料理の一つとは言えども自分で食べたいもの食べたいからキッチンと一緒に過ごしたい!

 

そして(八雲の玄孫として言ってはいけないことかもしれませんが )お化けが恐いから出来れば知った人のお家で過ごさせていただきたい!

 

ということでラフカディオ ハーン ヒストリカルセンターのお友達に紹介してもらったエリー(仮)お姉さんのお家に厄介になることに。

なんと日本語を勉強中ということでラングエッジエクスチェンジを兼ねるようにそれはそれは楽しく過ごしました。

 

巣立ちかけの子どもが2人いる一人暮らしのエリーお姉さん。

夜は家族や友達と飲みに出かけることがほぼ毎日ということでついて行ってはちやほやされ、毎日3度は大爆笑シーンに見舞われるような滞在でした。

余談ですが生誕の地とは言えレフカダでのラフカディオの知名度は100%ではありません。

名前は知っていても著作を読んだことがある人は恐らく50%以下な気がします。

(なのでここでのちやほやはおじいちゃんパワーではなくアユコパワーだ!とまでは言いませんが。)

 

さて、誘われるがままにエリーお姉さんの小学校中学校の同窓会にまで顔を出した図々しい私。

ギリシャの英語レベルはヨーロッパの中では低めなこともあり、オーストラリア生まれとアメリカ暮らし中の方に挟まれると言うVIP待遇を受けることになりました。ありがてぇ。

左右に顔を向けながらおしゃべりをするのですが

 

首が回らない。

 

運動不足に加えて元々の骨のバランスも悪く、日本でも接骨院のお世話にしょっちゅうなっていたので辛さには慣れているもののうっかり顔を歪めてしまいました。

 

「アユコ、どっか痛いの?」

アメリカ暮らしのお姉さんが気にかけてくださいました。

「あ〜アイルランドに住んでる時からね、デスクワークが多いから肩こりはずっとなんだけど最近は首が辛いんだよね。」

「私もね、ちょっと足痛めてるんだけどレフカダにすっごくいいフィジオセラピーの先生いるの。1回€25だったかな?エリーも知ってると思うけど紹介するよ!」

 

ということで翌日、エリーお姉さんに車で送ってもらい施術を受けることに。

以前怪我をした息子がお世話になったこともあるそうで仲良くお話しなさってました。

 

時間的に3回が限度ということで3回目の施術を翌日に控えたある日

 

エリーお姉さんに先生から電話が

ギリシャ語は挨拶と相づちしかフォローできませんがまあこういうことでした。

 

「もしもしエリ〜!アユコってまだいるよね?」

「え?明日もあんたんとこ行くんでしょ?」

「うん、うん。そうなんだけどね。ビックニュースなの。」

「どうしたの先生?」

「オレね、前にラフカディオが住んでた家買おうとしたんだけどちょっと手が出せなくてやめたんだよね。でもオーナーは知ってる訳。でね、アユコの話をしたら

 

ラフカディオ界隈の

ギリシャ人と来ないなら

来ていいよ!

 

って言うんだよね。なんかあったのかなアユコじゃないけど。オレも一緒に行く。行きたい。日曜の昼間空いてる?」

「おお、それはでかしたね!きっとアユコなら行くと思う!伝えとくよ!」

「うん。明日もよろしくねって伝えて!」

「ってか明日アユコに直接言えばよくない?」

「うん。わかってる。わかってるんだけどね、早く伝えたかったんだってば。わかって!」

「はいはい。じゃあまたね。」

 

首痛!グッジョブ!

ということで、何度も前を通っては思いを馳せていた生家のドアを開けてもらいました。

写真は撮っていいと言われたにしてもSNSでの誹謗中傷デビュー by ギリシャ人したばかりの私。

内部を紹介するのは些か気が引けるので見たい方はお声がけくださいませ。

私の(ただのルーツを巡る)旅をよく思わない方々に関してはオーナーに怒りの矛先が向けられるのも絶対避けたいので嘘だと思われるくらいでちょうどいいかも。

 

とりあえず誰でも撮れる小泉八雲の生家、外観

こちらは内部の壁のマクロ。

このぐらいならサービスしてもいいかな?という自己判断です。もしかしたら消すかも。

ちなみに現在は結構前から空き家(いつからかはオーナーも覚えてない)。

通りで前回意を決してドアをノックしても何も起こらなかったわけだ。

そもそも地震で建て替えた過去があるのでばっちり1850年の姿が残っている訳ではありませんが、いくつかの建材はリサイクルしているそう。

また、部屋のデザインに関しても恐らく大きな変更はしていないだろうとのことでした。

 

螺旋風階段が印象的な内部はレフカダの家の中では広くも狭くもないと言ったところ。

寧ろ駆け落ち同然でキシラ島からレフカダにやってきてすぐに夫のチャールズは軍務で国外へ行ってしまった孤独なローザおばあさまの気持ちを考えると年子の息子2人を一人きりで育てるには広すぎるような気もしました。

 

 

その頃は文豪として名を上げて極東の国で波瀾万丈の生涯を終えるとは想像だにしなかったであろう、産まれてからの2年間を過ごした家。

 

空き家なの、もったいなくない?

お家に帰ってそう言ったのはエリーお姉さん。

「9月からのレフカダの市長ね、友達なの。ちょっとバビーノスに相談してみる!
うちの近くのFolk Museumみたいなノリでさ、雰囲気ある博物館みたいに出来たら良くない?
もちろんラフカディオハーン ヒストリカルセンターはあるけどあれはちょっとモダンっていうか殺風景だし、いっつもオープンしてる訳じゃないんだよね。
ぜったい生家でいろいろ展示した方がラフカディオだってハッピーじゃん!
そしたらアユコ、またレフカダにおいでよ!ね!」

背の高い方がバビーノス新市長。元獣医。市民のお葬式にもこのお姿で参上なさっていました。

 

オーナーの意向はわかりませんが、バビーノス(これは小学校時代のあだ名でほんとの名前は忘れてしまいました。本人には絶対いったらダメだよと言われましたが「ほれ、この人なんて名前だ?言ってみ?」とのフリちゃんと乗っかったら笑顔でらっしゃいました。)の仕事に乞うご期待。

 

 

さて、ひょんなことからレフカダを旅立つ2日前に首の痛みが引き寄せたような形で日本でいう江戸時代後期の1850年にローザおばあさまが高祖父のラフカディオを産んだお家を訪れることが出来ました。

 

「首が痛くなんなかったら先生に会ってないしここにも来れなかった!身体壊していいこともあるもんだね〜。」

 

「まだバランスはパーフェクトじゃないよアユコ。運動しなさい。泳ぐのが一番いい。今度レフカダ来たら教えてあげる。」

 

「やっぱ…1回€25ですか?」

 

「オレはスイミングのトレーナーじゃないからそこはおまけしとくよ!」

 

とのこと。浮き輪で浮かぶくらいがちょうどいいんだけど、肩こり治るなら頑張ろうかしら。

 

現在この記事はローザおばあさまの故郷人口3000~3700人(諸説あり)のキシラ島で書いていますが既に背中のバランスがガタガタです。

 

もしご先祖様が天国から私の首を操って生家へ導いたのであれば…ちょっといいかげんにしてくんないかな?

 

おまけ

八雲会の方が設置してくださったレリーフと床屋さんのウォールアートのコラボ。

ラフカディオハーンは産まれてから169年経ってもレフカダの市民の生活に寄り添っています。

 

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ABOUT ME
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守谷 天由子
ギリシャとアイルランドの両親を持つ明治の文豪、小泉八雲 (Lafcadio Hearn) の孫の孫の守谷天由子(もりやあゆこ)です。 文系か理系かと言われるとアート系のジュエリーデザイナー。 八雲と同じく異文化に触れる旅やウィスキーが大好き! 2017年に5カ国に渡る足跡ツアーを4ヶ月かけて自力で回りました。 道中出会ったアイリッシュ夫と海辺の町で暮らしています。