アイルランド生活

アイルランドの古都で貴族気分を味わえる Bishop’s palace に行って来た

 

ビショップ、聞いたことはあるけどなんのこっちゃ!

と思っていらっしゃる方のために少し解説をば。

Bishop :1カトリック司教; 【プロテスタント】 監督,【英国国教会】 主教

    2【チェス】 ビショップ 僧正帽子形で将棋の「」に当たる動きをする駒

 

Palace(パレス)は聞いたこともある方がほとんどだと思いますが日本語では

宮殿

と翻訳されることが多い単語。

ざっくりですが王族と言うよりは社会的に地位の高い人が大勢と暮らす場所として使われることが多いので、個人的には官邸の方がしっくり来ます。

また、ゴージャスな娯楽場などの意味として使われることもありますがこちらの場合はカトリック(アイルランドなので)の司教が暮らしていた豪邸を現在は当時の暮らしを垣間みることが出来る美術館として解放しています。

この長い階段を上がった先にある3階建て風の建物がBishop palaceです。

ホテルっぽくも見えますよね。

建築家リチャードキャッスルによって建てられたBishop palaceの建立は1743年(もしくは1741年)。
現在ではアイルランド最古の街ウォーターフォードの観光名所バイキングトライアングルの中心に前述の通り当時のゴージャスな家具や絵画、カトラリーを展示した美術館となっています。
場所はウォーターフォードクリスタルの向かい。バス停の名前もWaterford crystal なのでとってもわかりやすいです。

豪華な内装を見ながら歩いているだけでなんだか高貴な気分になれちゃいます。

 

運良くガイドツアーに参加

当時の暮らしを彷彿とさせる黒いビロードのワンピースをお召しのガイドさんに案内していただきました。

 

IKEAに見慣れてしまっている私はおろおろして落ち着きません。

来訪者のモラルが問われている感も…。

高価な食器類は簡単に持って行けてしまいそうですが暮らしていた当時の再現をプライオリティに掲げた展示は、はらはらしながらもとても楽しめました。

 

見所の一つはこちらの絵画

暗くて申し訳ないのですが、こちらは1736年に描かれた対岸からみたウォーターフォード。

当時と比べると緑は減っていますが人口に関しては減っていてもおかしくないウォーターフォードから川を眺めるのであれば、このBishop palaceと同じくViking triangleの観光名所、中世から街を守り続けいていたReginal’s Towerからの景色がおすすめです。

 

 

 

また、ほぼ東洋人の私から見ると大して珍しくもない中国の陶器(当時は富の象徴)やちょっと怖いので写真は撮りませんでしたがかの有名な将軍ナポレオン ボナパルドの遺髪なんてものも展示されています。

ちなみにの向かいのウォーターフォードクリスタルではアイルランド名産のクリスタルの食器類やオブジェを買うことも出来ます。

お土産はもちろんですが、通販で購入も可能のようなので是非。(日本語サイトは売り切れだらけだったので英語サイトです。悪しからず。)

 

ロンドンのウエストミンスター寺院のシャンデリアはここ、ウォーターフォードクリスタルでつくられたものなのだとか。
英国お墨付きですよ!

 

 

ガイドさんのお話で一番びっくりしたこと

「こちらの絵画を見てみなさんは何を感じますか?」

 

そうガイドさんは私たちに問いかけました。

 

「かわいいガールズだけどなんだか…楽しそうじゃないわね。」

 

そう答えたマダムにニヤリとした後で語りはじめたガイドさん。

 

「実はね、このラブリーな子どもたちは
ボーイズなのよ!
っていうのもね、当時は特に男の子の誘拐が多かったの。
だから親たちは髪を伸ばして女の子っぽいお洋服で身を包んでいたって訳。
楽しそうじゃないって指摘、すばらしいわ!ブラボー!」

 

だそう。

 

 

今はヨーロッパの中でもトップクラスに治安のいいアイルランドですが、昔は子どものお洋服にも気を使わなければならなかったのだなぁと同じくヨーロッパトップクラスに出生率の高いアイルランドの子どもたちを帰り道眺めながら思いを馳せたのでした。

 

 

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ABOUT ME
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守谷 天由子
ギリシャとアイルランドの両親を持つ明治の文豪、小泉八雲 (Lafcadio Hearn) の孫の孫の守谷天由子(もりやあゆこ)です。 文系か理系かと言われるとアート系のジュエリーデザイナー。 八雲と同じく異文化に触れる旅やウィスキーが大好き! 2017年に5カ国に渡る足跡ツアーを4ヶ月かけて自力で回りました。 道中出会ったアイリッシュ夫と海辺の町で暮らしています。