ヨーロッパの中では比較的ワクチン接種が遅めのアイルランドですが、基礎疾患組30代の私は2021年4、5月に受けることができました!
人口450万人のアイルランドと日本を単純比較することはできませんが、私の体の変化は参考になるはず!
ということで、2回のワクチン接種の備忘録をこちらの記事として残してみます。
また、アイルランドの接種フローなどについては動画にも残していますのでぜひYouTubeもご覧下さい。
アイルランドで一番メジャーなワクチンはファイザー
ファイザー、アストラゼネカ、モデルナ、ジョンソンアンドジョンソンの順に2021年夏時点でアイルランドで打たれています。
私が打ったのは約7割の人が打っているファイザーです。
血栓症のリスクがたびたび取り上げられている気になるアストラゼネカについて、アイルランドのお隣イギリスでは著名な方が亡くなりました。
https://www.bbc.com/news/uk-england-tyne-57267169
亡くなったリサ ショーさんは44歳で基礎疾患なしの女性でした。
また、血栓症の副反応は若い女性に起こりやすいとのこと。(とはいえコロナになる確率とは比べ物にならないですが。詳しくはこちらの動画の後半で。)
たまたまかもしれませんが、私の周りのアストラゼネカ接種者はみんなおじ(い)さんです。
また、ファイザーは2回目の接種までの期間が4週間なのに対してアストラゼネカは12週間もあります。
幸いにも私も夫もファイザーのワクチンを打てました。
今からどうなるかはわかりませんが、2021年7月のアイルランドは罹患者1000人を超える日もあるものの、ほぼ死者は出ていません。
長期的な副作用などはコロナ罹患者及びワクチン接種者の経過観察中でしょうから、ブーストを打つタイミングなども見計らっていきたいものです。
気になる接種後の副反応は?
一般的に2度目の方が強く出ると言われているようですが、私の場合は1度目の方がはるかに辛かったです。
1度目の副反応は腕の腫れと痛みが原因のだるさ
すでに接種した人の話を何人か聞いていたので特に慌てるほどのことはなかったのですが3日後まで痛みはありました。
とはいえ普通に生活する分には問題無し。
打った当日の夕方にはバスでお買い物に行ってそれなりの重さの日用品を買えました。
それが祟ったのかどうかの因果関係はわかりませんが、帰ってきたら腕が痛だるいなぁと思いソファでぼーっと横になり、なんとなく寝返りを打ったらワクチンを打った左腕が背もたれにあたり激痛が走りました
教訓:寝るときは布団やベットへ
とはいえ熱が出ることもなく、腕をいたわっていれば普通に生活できる程度の辛さでした。
(うっかりドアにぶつけたときは悶えました。)
周りでは熱が出たりする人もいたので、できれば体力勝負な仕事についている方はスケジュールを調整したほうがいいかもしれませんね。
2度目の副反応はすぐに終了
1度目の接種の4週間後の同じ時間に同じ場所で打ってきました。
ちなみに1度目はたまたまお世話になっている美女GP(総合医)でしたが2度目はムキムキ腕にタトゥーを施した看護師さんが担当。
また、その場で1度目に2度目のスケジュールを書いてもらっていたワクチン接種カードに判をしてくれる(多分)お医者さんもおりました。
使い道がどうなるか分からない段階でのカードの発行だったのですが、7月半ばになると接種完了者には郵送でEU Digital Covid Certificateなるレターが届きました。
というのも7月19日からヨーロッパ内での旅行ルールが緩和されるためです。
セキュリティー上載せませんがQRコードがあり、おそらくEUで統一の専用の機械にかざすとその持ち主がワクチン接種完了している旨を証明するのでしょう。(ああ、なぜBrexitになんてしてしまったのか!との嘆きが一部から聞こえてきます。)
ワクチン接種が完了していても100%罹患を防げるわけではないので、個人情報に極力配慮した上でのトラック機能がついても良さそうですが2度め接種の動画でも言っているようにIT弱めのアイルランドですからどこの国がどう管理しているかまで把握していないもののあまり期待はしていません。
HSEサイバーテロについて
物価の高いアイルランドですが、嗜好品の消費税は20%を超えています。
その大半が社会保障などに使われていてほしいなぁと思っていたらなんと、ワクチンは移民でも誰でも年明けの時点から無料でした。(EUはどうやら全域無料)
やるじゃんアイルランド!
と思っていた矢先にHSE(ヘルス・サービス・エグゼクティブ)と呼ばれるアイルランドの政府の保健機関へのサイバーテロが起こったのです。
2度めの接種の直前だったのですがワクチンについては予定通り、ただし別件で予約を入れていた血液検査が1ヶ月ほど後倒しになってしまいました。
また、ワクチン接種のパーセンテージなどを表示するグラフが ”Covid Ireland”と検索すると出るのですが、どう見てもおかしいグラフになっています。(私が2度めの接種をした日の接種人数が0人になっているのです。)
もっと対策に税金を使っていたらと悔やんでいる人、きっとたくさんいるのでしょうね。
最後はやっぱり小泉八雲
1回めのワクチン動画でもお話ししているように、小泉八雲はマルティニークで天然痘、日本でコレラの蔓延に直面しました。
マルティニークの滞在は2年の旅行としてとWikipediaなどに書かれており、
「なんて悠長な。やはり飛行機のない時代は旅行の概念が違うのね!」
と思っていたのですが、当初は数カ月の予定が天然痘蔓延により2年に延びてしまったのだそうです。
余談ですが私も2020年3月に予定していたアイルランド移住ですがハラハラしていたところなんと、成田空港へ向かうリムジンバスを待っている最中にトルコ航空からイスタンブール〜ダブリン便のキャンセルメールが8通届き(先方のパニックが伝わりました)飛んでイスタンブールならぬ飛んだままイスタンブールをギリギリで回避し、30代既婚女性とは思えない両親に甘えた生活をし、4ヶ月後にドーハ経由で結婚して1週間しか一緒に過ごしていなかった夫の住むアイルランドへたどり着きました。
八雲も五代めの子孫も疫病でトラブルに見舞われたわけですが、日本に来る直前の小泉八雲は仏領西インド諸島の二年間という作品としてマルティニークの経験を昇華しています。
リンク先は原文の英語ですが、写真だけでも見応えがあります。
また、先日マルティニークに伝わる民話〜煮えないキャッサバの怒り〜を日本語で再話しましたので拙記事もご覧くださいませ。
ワクチンで重症者および死者ががくんと減ったヨーロッパですが、後遺症始めまだまだコロナとの戦いは続きます。
私に医療の心得はありませんが、ファクトチェックなどしながら煽る情報に惑わされず、新聞記者だった小泉八雲や医者であったその父チャールズを始めとするご先祖様に恥じないように家族や周りの人が一番ハッピーになれる選択をしていければと存じます。
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