時々驚かれるのですが、スポンサーなしで4ヶ月も小泉八雲の足跡辿りをしていたため、友人宅にお世話になる時以外はAirbnbに滞在していた私。
ダブリンは物価が高(くてアルコールが飲めないとつまらな)い街として有名でちょっとしたサンドイッチとビールでしのぐにも平気で1000円超えちゃうんです。
なので食事の約束がある時以外は常に自炊をしていました。
ダブリンのAirbnbのホスト、チャールズはアメリカから駐在員として働いているおじさまで、ときたまくる奥様とお嬢様のために広いお家に住んではいるものの大抵は余ってるのでAirbnbで有効活用&旅人と触れ合うことで寂しさを紛らわしているようなお方。
要は単身赴任です。国を大きく跨いでいますが。
チャールズとはじめて会った日の出来事はこちら。
これは勝手に単身赴任や男性独り暮らしあるあるだと思っているのですが、チャールズはほぼ外食orレンチンで食事を済ませるタイプ。
にも関わらず立派な食洗機が備え付けられているキッチンがありました。
使ったお皿などは全て食洗機につっこんでいるため、料理の間にちょっと包丁やまな板洗いたいワ。
という料理をする私のニーズに応えていないのです。
そう、長くなりましたがチャールズには必要ないのでキッチンにスポンジがないんです。
「あの、スポンジないっすよねー?」
「うーん、ないねぇ、僕うこと使わないからねぇ。」
「あ、じゃあ私17日もいるんで買っときます!」
ってなやりとりをしたのがダブリンの超中心地。
国会議事堂から徒歩5分の場所でした。
そんな地域に生活用品は売ってないとは思ったのですがたまたまあったでコンビニとスーパーの合いの子のようなSPARというお店へ。
スポンジがありそうなセクションに行ってみましたが、ない。
店員のアフリカンなお兄さんをみつけたのでお尋ねしました。
「すいませーん!スポンジ買いたいんですけどー!」
「うん!ちょっと待ってね!」
待つこと数分。
「はい!おまたせー!」
と渡されたのは何も包装されていないスポンジ。
「え。ぉ…おいくらでしょうか?」
「あっ、バックヤードにあったやつだからお金、いらないよ!」
「えっと…あ…。」
「だって君はスポンジが欲しいからお店に来たんでしょ?この辺じゃないでしょスポンジ売ってるお店。」
「あ、ありがとう…。」
思わぬ展開に、ラッキー!と思うよりも驚きで開いた口が塞がらなくなってしまいました。
ちなみにわたしの高祖父に当たる小泉八雲(Lafcadio Hearn)のお父さん、おじいさん、ひいおじいさんが通っていたトリニティカレッジ(Trinity colledge) のすぐ近くです。
そのまま帰れるほど心が図太くないので何か買うものを探すことに。
さて、何を買ったかというと…
ビーフミンツ
1kgで €4 (¥520くらい).
あと2週間滞在するから絶対食べきれるぞ!
ということで大容量ながら買ってしまいました。
賞味期限が近かったのでその日のうちに半分をハンバーグ、半分をミートソースにして晩御飯としてミートソーススパゲティをいただきました。
お…おいしーーーー!
日本では大抵合い挽き肉で作り、隠し味に味噌やちょっとしたスパイスをブレンドしますが牛100%だとここまで簡単にうまみが出てしまうのかと味蕾総動員で感動しました。
アイルランドのすべての農家さんにありがとうを伝え回りたい。
余談ですが中国の富裕層の方々にアイリッシュミートは人気だとも伺いました。
料理に無頓着なホスト、チャールズのお陰でこんなにもおいしくて心が温まるアイルランドの思い出は宝物です。