日本の中吊り広告を見る限り、英語習得を叶えたいと思う人は少なくはないことでしょう。
私はブログタイトルの通り世界を2週してドイツ(ミュンヘンとベルリン)とアイルランド(田舎とは言え英語圏)に居を構えたことがありますが、そうは言ってもなかなかネイティブレベルとまではいかないものです。
また、英語に関しては世界中に話者がおりそのレベルも様々。
約80%が非ネイティブ、つまり母国語として英語を話さないとのデータもあります。
これを読んでいるあなたが英語ビギナーであればもちろん参考にしてほしいですし、
「そこそこしゃべれるよ!」
という方にも世界中にいる英語ビギナーの方との話題づくりにお役立ていただければ幸いです。
難しい文法抜き!! 日本人が話題の中心にいられる話題とは?
それは
オノマトペ
(Onomatopee)
言語はフランス語ですが英語でも充分通じる単語です。
日本語の意味は
擬音語及び擬態語、擬声語。
要するに自然界の音・声、物事の状態や動きなどを音(おん)で象徴的に表現した言葉で”キラキラ”だとか”バーン”などがそれに当たります。
あまり聞かない言葉ですが音象徴語とも呼ばれているようです。
言語学など研究されている方なら常識なのかもしれませんね。
日本語のオノマトペ(特に擬態語)の種類は世界トップレベル。
「そんなこと私の母語ではオノマトペで表現しないよ!」
なんてこともカバーできることが多いですし、世界的に見るとその音はとても個性的なようです。
例えば鶏の
コケコッコー
英語で
Cock-a-doodle-doo(カッカドゥードゥルドゥー)
と言われているのは日本語でも知られていますが、イタリアだと
Cocorico(ココリコ)
と言われるのが一般的(キッキリキーとドイツ語に近い地域もあるようです。)
「何それマジウケる!もっかい言ってよコ…ケ…。」
のような雰囲気が掴めたらこっちのもの。
「Disgusted(ディスガスティッド)を ムカムカ、イライラ」 と表現すると伝えると、
「そんなことまでジャパニーズはオノマトペで表現しちゃうの?クレイジー!」
と驚かれた経験もあります。
ちなみにこの話題は複数人で行うとなお有意義且つとっても楽しいです。
たとえば、語学学校の休憩時間や飲み会で色んな国の人が集まった時などなど。
私の経験ですと、エストニアを旅行した時にたまたまお友達になったドイツ人の女の子のお家へ行ったときのこと。
近くの養護施設で働きつつルームシェアをしていたウクライナ人とフランス人(みんな超かわいい。)にディナーをごちそうになり団らんしていた時になぜかオノマトペの話になり各国の言葉で
犬はどう鳴くの?
鶏は?
猫は?
馬は?
などと盛り上がり唯一のアジア人である私の滑稽にも聞こえるサウンドでオチ担当としての仕事を全うしました。
動物の鳴き声だけだとネタがつきてきたので質問してみました。
「みんなの国で Bla-bla-blaってなんて言うの?」
「How do you say ”Bla-bla-bla” in your language ?」
フランスちゃん 「え〜っ、ブラーブラーブラーって英語とおんなじ、かな?」
ウクライナちゃん 「うんうん。文字は変わるけど音はブラーブラーブラーだね。」
ドイツちゃん 「そういえばドイツ語でも英語でも同じかも。」
「ジャパンではね
”かくかくしかじか”
っていうの。(ドヤァ)」
ドイツちゃん 「 はぁ〜〜〜〜〜!ちょっ、もっかい言ってよ!Kakkk…」
ウクライナちゃん 「え、それほんとに会話の中で言うの?ってか言えんの?」
フランスちゃん 「長すぎでしょ。マジウケる。オマエら言語までHentaiかよ!」
と独特なサウンドと無駄に長い形容に興味津々。
日本人はもちろんアジア人が少ない地域では私の振る舞いや言動が出会った土地の人のアジア人のイメージ形成に一役も二役も買うことになる可能性が高いのはもちろんのこと、お若い方にとっては
アジア人 ≒ アユコ モリヤ
になりかねないので気を張るのが常。
とは言えこの時に関してはほどよくアルコールが回っていたこともあり気分よくドヤァしてしまいましたが、とても有意義かつ楽しかったです。
前述の通り
「How do you say ◯◯◯ ?」
はオノマトペに限らず
「◯◯◯はなんて言うの?」
の疑問文として使えるので覚えていて損はないはず。
この場合では ◯◯◯には英語でのオノマトペをはめて使っていました。
ちなみになぜか
「What’s say ◯◯◯?」
と訊ねる人もとりわけ日本人に多いと聞きましたが、ネイティブ的にはイケてないようですのでご参考まで。
意味は伝わってしまうので余程のお人好しでもない限り正してくれないのが実際のところでしょう。
余談ですが
What say you?
だと
What do you think? (あなたはどう思う?)
の意味になるので要注意です。
小泉八雲とオノマトペ
日本で執筆された作品の”影(Shadowing) ” に掲載されている”蝉 (”Sémi” Cicada )”では日本にいる蝉のバリエーションの豊富さとそれぞれの鳴き声などに言及しています。
その中でもツクツクボウシとヒグラシに関しては愛が深かった模様。
執筆されたのは1900年のことですがツクツクボウシは
TSUKU-TSUKU-B[O]SHI
と表記されており、鳴き声に関して出雲では
Tsuku-tsuku-uisu,
Tsuku-tsuku-uisu,
Tsuku-tsuku-uisu : —
Ui-ôsu
Ui-ôsu
Ui-ôsu
Ui-ôs-s-s-s-s-s-s-su.
と鳴いていたとのこと。
また地域によって呼び名が違うことについても既に言及しています。
21世紀を生きる私たちにとってもユニーク且つ神々しくも聞こえる日本語のオノマトペに英語話者でありながら仏語翻訳もこなしていた八雲はきっと興味津々だったのではないでしょうか?
っていうか、かくかくしかじかの比にならない程長いですね。
インターネットという言葉さえない時代にもかかわらず凄まじい取材力。見習わなくては。
ちなみに、冒頭では触れませんでしたが現在は主にフランス語として知られている ”Onomatopee” 。
実は古代ギリシャ語から派生した言葉だということをギリシャ人であるひいひいひいおばあさまのRosa Kassimati 及び小泉八雲(Lafcadio Hearn)の子孫としてお伝えさせてくださいませ。
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